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2026.04.10

Panasonic 最新の「匠加熱IH」の誕生秘話が聞きたい!(後編)

1990 年に日本初の家庭用 IH クッキングヒーター初号機が誕生して 36年。2024 年に、また新たな時代を牽引することになりそうな「匠加熱IH」 が誕生しました。開発者である浅野正人さんと野口綾子さん、この IH の魅力を知るパナソニックのみなさんに引き続き話をうかがいます!
(写真左)パナソニック株式会社キッチンソリューションBU IHクッキングヒーターSBU IH技術部 要素技術開発課 浅野正人さん
(写真右)パナソニック株式会社キッチンソリューションBU IHクッキングヒーターSBU IH技術部 ソフト設計課 野口綾子さん

たくさんの人の声から開発された匠加熱

――改めて、「匠加熱IH」を搭載した S シリーズの開発に携わった 2 人の役割を教えていただけますか?

浅野 私は、Sシリーズの設計開発を担当しており、主に匠加熱IHの『インバータ(電気の力を細かくコントロールする回路)』や『加熱コイル』の設計開発を担当しています。

野口 私はソフト設計課というところで、調理機能を実現するためのソフトウェアの設計・開発(調理ソフト)を担当しています。大学では調理科学を専攻していました。調理を科学的にどうすればいいかというような学問ですね。

――なるほど、技術のプロと調理プログラムのプロの 2 人を中心に開発されていったということですね。どんなふうに進められたのですか?

浅野 そうですね、まずはこのコイルの形などを考えるところから。それを動くようにして、どういう性能をもって、どういう調理をするのかを考えていく感じですね。野口とは特に、これが出来上がった後に 「どういう料理をどういう調理アルゴリズム (手順設計)でやるか」というところで密にやりとりをしました。「煮込みアシスト」や「焼き物アシスト」などの機能は、本当にもう微細なところまで連携をして。

――あらゆるデータをとったり、すごく緻密な作業ですよね。

野口 そうですね。いろんな部門の方、回路系もいれば実際の構造をつくっているメンバーもいるので、そういう人たちとも連携をとりながら。この商品の開発は、かなりたくさんの会話をしながらやらせていただきました。調理をしては、浅野にも来てもらって確認しながら、課題があれば「これをどう解決するか」を考えて……。

――一週間ずっと一日中餃子を焼き続けた!なんてエピソードもうかがいましたね。

浅野 でも、その甲斐あって、調理者の手間をなくしつつ非常に調理時間も短くできる機能に仕上げることができたというところは、やっぱりあります。オーブンでも「予熱なし」で調理できることにこだわったり、「凍ったまま」調理できるようにしたり。時短で手軽にというコンセプトをしっかり実現できたかなと思います。

(動画)S シリーズでは大きなフライパンが使えるので、餃子も 24 個ほどが一気に焼ける。アシスト機能では、「フタを取る」などのアナウンスがあり、蒸し工程から焼き上がりまでカウントダウン。誰でも同じようにおいしく調理できる

――ご自身の普段の生活で「こうだったら良いな」と思うことを入れたりもするのですか?

野口 そうですね。もちろん事前に市場調査もいろいろとしていますが、私たち自身が感じることや、初めて使った方が使いにくいと感じるところがないかという視点でも徹底的に考えました。「社員も一お客様」という意味では、社内からもいろいろな意見を吸い上げたところがありますね。

10 ピースのコイルを組み合わせたからできること

――「匠加熱IH」は、10 ピースものコイルを組み合わせて使っている形状から、これまでとは一線を画する感じがしますよね。

浅野 パッと見て、もう全然形が違いますよね。IH の特徴として、まず「加熱をするとコイルの直上が温まりやすい」ということがあるのですが、これまではそこが加熱するか、加熱しないかの2パターンしかなかったわけです。「匠加熱IH」は 10ピースのコイルで形成されており、それぞれのコイルに流れる電流を制御しております。そうすることで、それぞれのコイル上だけでなく、隣接している間の中心部分を強く加熱するモードなども設けられるんですね。1 つのピースだけではできなかったことができる。コイル同士がそれぞれ干渉しあって、直上だけで加熱するのを打ち消して外側だけを残したり、一部分を強くしたり、全体を加熱したり、さまざまな加熱モードを形成することが可能になっています。

――その技術で、肉じゃがもすべての材料を入れて落とし蓋をしたら、スイッチ一つで完成できるわけですね。

浅野 さまざまな方向からの加熱を切り替えることで、かきまぜなくても煮汁に対流を起こすことができるんです。

――本当にたった 20 分でしっかり味もしみていて、きれいな炊きあがりなのも印象的でした。

野口 煮崩れは、かき混ぜることで起きますからね。煮汁を対流させることでかき混ぜることなく完成できるので、仕上がりもとてもきれいなんです。

浅野 煮込みアシスト機能では、よりリアルな鍋底の温度が感知できる「光火力センサー+(プラス)」も活躍しています。温度を温度を正確に検知するって、とても重要なことで。たとえるなら車の運転です。自分の車が何キロ出ているかわからなければ、アクセルを踏めばいいのかブレーキを踏むべきなのか、わからないですよね。それと同じで、加熱しすぎることも弱めすぎることもなく、常に最適な温度にぴたっと合わせていくことで、料理をおいしく仕上げることができるんです。

――加熱時間も最大で 9 時間 30 分まで設定可能ということで、 正月の黒豆なんかも安定して煮ることができそうですね。焼き餃子も実演していただきましたが、S シリーズだと 28 ㎝の大きなフライパンで一気に 24 個ほど焼き上げることができるわけですね。

野口 A シリーズなどでももちろん餃子は焼けるのですが、S シリーズはより広いエリアを使って大きな鍋も加熱できる仕様になっています。アクアパッツァやスペアリブの煮込みなど、週末のごちそうをつくるイメージで開発しました。

(写真上)パンケーキの焼け方でわかる IH 技術の変遷。一番左側の初代 IH (1990 年発売)から、一番右側の最新 IH Sシリーズ「匠加熱IH」まで。世代ごとにコイルの巻き方などが工夫されていくにつれ、焼きムラがなくなっているのがわかる

――IH 歴代機種のパンケーキの焼け方の変遷などを見ても、こうしてムラなくおいしく焼き上げるための技術革新が進んで来たのが一目瞭然でした。確かにまだまだ最新の IH の実力の高さが周知されていないところがありますが、この事実はぜひとも多くの方に知っていただきたいですね!

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